北海道子供の歯を守る会第97回研修会 今年も!『youtubeでも見れちゃう』会員研修会

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2030年に向けての口腔保健(オーラルヘルスプロモーション)

講師:新潟大学大学院医歯学総合研究科予防歯科学 教授・世界保健機関(WHO)協力センタ-長(口腔保健、新潟大学)小川 祐司 先生

コメント:2022年5月、「第74回WHO総会決議書を踏まえた日本口腔衛生学会声明」が発出されました。この声明は、WHOが提唱する「2030年に向けたユニバーサル・へルス・カバレッジ(UHC)の達成と非感染性疾患(NCDs)対策推進の一環として、より良い口腔保健を達成する」について、学会が支持することを提示しています。よって、今後の口腔保健活動は、すべての人の健康な生活を確保し、幸福を促進できる環境整備やシステムづくりを目標に活動を進めることが必要です。 WHOは口腔保健を効果的に推進し加速させるために、「口腔保健を他の保健施策に取り込むこと」、「タバコ禁煙や砂糖摂取抑制などの共通リスクファクター対策を歯科から講じること」、「口腔疾患のモニタリングシステムの構築をすること」などを重要項目に位置づけています。う蝕予防には、「効果的なフッ化物応用」を推奨し、WHO 必須医薬品モデルリスト(WHO Model List of Essential Medicines)の改訂で、フッ化物配合歯磨剤、フッ化ジアンミン銀、グラスアイオノマーセメントを新たに加えています。 2030年に向けての様々なグローバルイニシアティブのもと、口腔保健も着実にその成果を見出すことが求められています。本講演では、WHOをはじめ国際機関が目指す口腔保健の潮流を概説し、併せて日本の歯科界がどのような役割を果たすべきかについて、考察を試みたいと思います。