第86回会員研修会報告のご報告

■平成29年度北海道子供の歯を守る会 会員研修会報告 
 「予防塾 達人×ひよっこ のしゃべり場」 
 日時:平成29年11月12日(日)13時~15時 
 会場:札幌市教育文化会館3階 305研修室

平成29年11月12日(日)、札幌市教育文化会館にて研修会「予防塾 達人×ひよっこ のしゃべり場」が開催されました。歯科衛生士養成校や大学歯学部の学生さんを中心に、100名を超える参加者が守る会会員とともに真剣にグループワークに取り組み、会場は若さと熱気に包まれました!

守る会会員にとっては、未来の歯科保健医療を担う人材と思う存分交流できる機会となったのではないでしょうか?!

・・・コミュニケーショントレーニング(自己紹介)・・・  

 参加者はA~Jの10グループ(各グループ10名程度)に分かれ、各グループの進行係を守る会会員が担当しました。はじめにグループ内で自己紹介を行った後、 
①「子どもの歯をむし歯にしない効果的な方法」 
②「あなたが働きたい診療室で1番重要なことは?」 
③「あなたが目標とする歯科医師・歯科衛生士像は」の 

4つの設問にそれぞれが取り組み、グループ毎に回答をまとめて発表しました。同じ設問を実際に学校現場に おいて実施したアンケート調査結果との比較では、結果がもっとも一致したグループでも4問中2問に留まるなど、参加者からは驚きの声が聞かれました。 
ちなみにアンケート調査では、①は「プラークコントロール」、②は「人間関係」、③が「歯科医師:的確な治療ができる、歯科衛生士:患者対応が上手い」が1番に挙げられた事項であったとのことでした。 

・・・グループワーク・発表・・・ 
ここからが予防塾の本番です。劇団予防塾のベテラン塾生が、歯科医療従事者役と親子役とに分かれ、「定期歯科健診として歯科医を訪れ、新たにむし歯が発見された」シーンを想定しコミカルな寸劇を繰り広げ、参加者の皆さんは迫真の演技に吸い込まれました。劇を堪能した後は、早速「定期健診時までに子供にむし歯ができた1番の理由は何か?」をテーマに、約1時間にわたる濃密なグループワークに取り組みました。ワーク結果発表では、1番の理由として「患者への知識、情報の提供不足(説明不足)」を挙げたグループが4グループと最も多い結果となりました。その他の内容としては、「食生活」「信頼関係」「スタッフの連携不足」「責任」が挙げられていました。 

・・・講 評・・・  
 グループワーク後には、アツく語り合った参加者に対し、北海道医療大学の福田先生から、わかりやすいスライドを交え、グループワークのテーマに係るクールな解説がなされました。大臼歯にう蝕が発生したこと、検討すべき予防処置は何か、そして科学的根拠に基づくむし歯予防法について、歯科医療従事者としても、改めて専門的知識を整理する良い機会となったことと思われます。引き続き北海道大学の八若先生から、実際のワークの様子をご覧になっての感想、そして臨床現場で感じていることも踏まえ、ワーク結果についての講評をいただきました。さらには、同日に開催された道民公開講座において講師を務めていただき、予防塾にも引き続いて参加された北折 一先生から「住民の健康をサポートする上で歯科衛生士の存在が最重要」との力強いエールをいただき、予防塾は盛会のうちに終了となりました。 
 脳ミソがと~ってもやわらかく、若さあふれる未来の歯科医療従事者が多数参集した「予防塾」。参加した守る会会員にとっても、色々な面で刺激を受けることのできた貴重な機会であったのではないかと思われました。開催までの事前準備や当日の運営に奔走された会員の皆様、大変お疲れ様でした! 
(文責:広報部 新里)