道民公開講座「8020歯ッぴーフォーラムin札幌」のご報告

平成28年10月29日(土)、TKP札幌ビジネスセンター赤れんが前にて、北海道大学大学院歯学研究科口腔機能学講座小児・障害者歯科学教室 教授の八若 保孝先生を講師にお招きして、道民公開講座「8020歯ッぴーフォーラムin札幌」が開催されました。 
当日は、会場内に測定・体験コーナーも設置され、本会会員を含む25名の参加があり、盛会のうちに終了いたしました。

・講演要旨 

口腔は、消化器系器官の入口であるとともに多くの役割を担っています。食べる、呼吸する、話すといった役割はもちろんですが、これらの機能により、精神的・心理的な満足やストレスの軽減、脳への刺激が図られていることは、子どもの発育において大切なことです。また、お口は動いて、はじめて働く(機能する)器官であることから、機能的な面の評価が重要になります。 

健康な口腔は、形態・機能・意識のバランスが取れてはじめて成り立つものです。健康な口腔を守るためには、口腔清掃を行うことは基本中の基本ですが、う蝕予防として歯質の強化を図ることも大切です。さらに、歯肉炎や不正咬合、軟組織・硬組織疾患、外傷といったことにも配慮が必要です。 

健康な口腔のためには、子どもの頃にできることを積極的に行うことが大切です。特に幼児期から学童期にかけての生活習慣が及ぼす影響は大きいといえます。予防としての定期的な歯科受診を心がけ、機能的なアプローチにより健康な口腔を目指しましょう。 

・測定・体験コーナー 

 会場後方に設置された測定・体験コーナーでは、咬合力とバランスを測定する「デンタルプレスケール」、口唇閉鎖力を測定する「りっぷるくん」、咀嚼力を判定する「咀嚼力判定用キシリトールガム」及び各種のフッ化物洗口液が設置され、八若教授と地域保健部のメンバーが参加者への対応にあたりました。また、フッ化物洗口コーナーでは守る会に加え、(株)サンスターからも出展がありました。 

今年度の道民公開講座は、講演〜測定・体験〜まとめという一連の流れで展開され、体験を通じて講演内容についてより理解が深まるという構成となっており、あっという間に1時間半が過ぎていきました。一般の方に向け、わかりやすく丁寧にご講演をいただきました八若先生には、改めまして深く感謝を申し上げます。 

(文責:広報部 新里)