講演会のご報告

平成27年2月14日、北海道歯科医師会館で医療法人S+すずき歯科クリニック理事長 鈴木淳一先生をお招きして、講演会が開催されましたわれましたので報告致します。鈴木先生には、予防歯科で歯科医院経営は成り立つのか?!についてご講演いただきました。以下にご講演の内容をご報告します。

当日は本会会員を含む42名にご参加いただき、講演後には質疑応答が行われ、盛会のうちに終了致しました。

会場の様子

会場の様子 

講師の鈴木先生

講師の鈴木先生 

講師の鈴木先生

講師の鈴木先生 

歯を削る、詰め物をする、被せものをする、といった診療も必要ではあるが、まずむし歯や歯周病にならなければそのような治療の必要がなくなる、つまりは予防が重要である。しかし、現行の保険制度は疾病保険であり、予防は療養の給付に含まれず、予防の自由診療化が必須である。「健康な人も楽しく通える歯医者さん」をコンセプトとして、初診時には必ずカウンセリングを行い、How toではなくどうなりたいか、誰のために誰がする予防なのかを意識しながら、患者さんが生き甲斐を持って充実した日々が送れることを目指している。そのためには主観的な価値観を知ることが必要であり、患者さんがどんな生活をしているか、どんな不安を持っているか、とにかく患者さん個人に興味を持つことが大事である。 

では予防を自由診療で行うためにどのようなことを行っているか。㈰スタッフ間でやることの整理と統一:保険診療ではない分、患者さん負担は大きくなる。そこでスタッフによって内容に差が出ないようにする必要がある。㈪クリーニングメニューの充実:患者さんの選択肢を増やす。㈫定期的に通いやすくする工夫をする。㈬定期ケア中断者へ働きかける。㈭定期ケアがなぜオススメなのかを伝える工夫をする。これらを中心に説明されました。 

今後の課題としては、今行っている取り組みの継続、他院との連携、一般市民に対する予防の重要さの啓蒙、そして保険に予防の概念が組み込まれるための活動をするなどを挙げられていました。(中村光一)