フッ素洗口推進に関するシンポジウム3月22日秋田市

秋田県におけるフッ化物洗口事業「お口ぶくぶく大作戦」の3年間の事業を総括するシンポジウムが、秋田県と秋田県歯科医師会の主 催で平成19年3月22日(木)13:00-17:00 に秋田市 ルポールみずほ3階「ふようの間」にて開催されました。

当日は、平日の日中の開催にも関わらず、県行政、市町村関係者、学校などの教育関係者、歯科医師会、衛生士会など80名程が参加しました。

プログラムは2部構成で、始めに、これまで秋田県歯科保健大会や、フッ素洗口是か非かの公開討論会などでご提言をいただいた東京歯科大学衛生学 真木吉信教授による講演が行われました。

その後真木教授と、これまで事業を推進してきた秋田県と秋田県歯科医師会、県内でフッ素洗口を先進的に実施している幼稚園、小学校の施設の5名が登壇してシンポジウムでそれぞれの見解を提示されました。

真木教授の講演 
フッ化物洗口の安全性と有効性 
日本と海外におけるう蝕の方法の相違 

㈰フッ化物の利用について、エビデンスの有無など 
㈪咬むことの効用「あいなのだ」の解説 
㈫フッ化物洗口における医学的反対論と法律的反対論について 
㈬フッ化物洗口を反対する論拠の誤りについての解説(WHOの記述、斑状歯とは) 
㈭フッ化物洗口の医療経済効果(人口6,000人の町で年間500万円の医療費減少の実例など)

市内の全小学校でのフッ化物洗口の事業化を目指して活動している平鹿歯科医師会からの取り組みが報告されました。

秋田県行政の平成19年度以降の対応として

1.現在「お口ぶくぶく大作戦」を実施している施設の95%が継続実施することとなり、引き続き県で採用している衛生士が巡回指導にあたる。

2.市町村事業としてフッ素洗口を実施する自治体には県から補助金を交付する。

3.フッ素洗口の研修会は継続して実施したい

平成19年1月現在の秋田県内のフッ素洗口実施数 
 種別      施設数   人数 
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 幼稚園、保育園 94    1901 
 小学校     10    1960 
 中学校     2     280 
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 合計      106    4101

フッ素洗口事業は故臼井和弘さんの発案で実施され県内に浸透してきま したが、平成17年12月のJR 羽越線の特急いなほ脱 線事故で犠牲となってしまい、今もって大変痛ましい限りです。改めて ご冥福を祈るとともに、彼の遺志を引き継いで、県内の歯科保健の推進、向上に努めていきたいと思います。

秋田の佐藤勤一先生から日Fへの報から